食べる為に生きる‥‥生きる為に食べる

毎日曜日、午前7時より、フジTV系列の「我らの時代」で友達同士が放談する番組がある。過日、お笑い芸人、「南海キャンディーズ」のしずちゃんがSTAY  HOMEで「『食べる為に生きる』から『生きる為に食べるようになった』」と話していた。けだし,
今の時代だから、味わい深い言葉だと思った。1945年8月15日の日米戦争敗戦後、ただ生き残る為に食べ、食べる為に働いた日々。勿論、子供時代のことであり、親の姿を見て、育った世代である。

時は移り、国民に、いくばくかの余裕が生まれ、生きる為に食べ、働く時代から、飽食の時代を迎え、その先にGOURMET志向があり、PATISSIER等特定分野のプロや爆食いするTALENT等が持て囃された。まさに、食べることを楽しみにすると同時に目的にする時代、到来である。何も食に限った訳でなく、好きなことをして生活も成り立つ多様性の時代で、悪いことではないだろう。このまま、当分その流れがつづき、変化しながらも、次第に落ち着き、より豊かで寛容力のある社会になって行くべきだと思っていた。しかし不況が続いても、政財界の人が言っているように、大企業が牽引し、仕事を増やし、中小に順々に滴り落ちていき、やがては国民全体に仕事や豊かさが行き渡ると言う理屈は、信じていなかったが、今だ、約束手形が切られていない。

この度のコロナ VIRUS感染の広がりで、国民の生活が一変し、だいぶ以前に戻るか、生活変容が予想される中、5月12日、NHK でATHLETEの入江璃花子さんの密着取材が放映された。白血病に罹患し、退院し、いま尚、闘病している。退院後の会見に、多くの人が激励に赴き、暖かい雰囲気に包まれたが、見ていて辛かった。以前、自分から水泳が無くなったら、どうなってしまうのだろうかと彼女が漏らし、不安、葛藤が垣間見えた。彼女は、もう既にリオOLYMPICのMEDAL LUSHで国民の期待、負託に十二分に応えた。この後、期待に応える為、無理して、病気が悪化したり、寿命を縮めることになったら、取り返しがつかない。解放し、自由にさせてあげたい。彼女には、生きる為に食べ、最大限、健康に留意してもらいたい。どんな素晴らしい人生が待っているかもしれない。因みに私は、環境、境遇に恵まれ、これまで胃袋を掴まれ生きてきた。人生100年時代を迎え、これまでと同様、食を楽しみながらも、未だ果たし得ない、生きていることの実感、証をつかむため、もう少し命を永らえたい。栄養素のBALANCEを取り、活性酸素の除去や成人病予防の為の合理的な食にこだわる積もり。まさに生きる為に食べていきたいと思う。

この記事を書いた人
伊藤武

斎藤清の出生地、会津で斎藤清版画ギャラリー「イトー美術」を運営している、いとたけ こと伊藤武です。
http://itobi.sakura.ne.jp/

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