お茶CAFEは、何故、流行らないか?

何かとせわしない時代になり、人と間食を取りながら話をする機会が少なくなった。

又、間食がSWEETSと呼ばれるようになり、お茶と珈琲等の立場も逆転した。外出時でもBREAK TIMEには珈琲を飲むことが多い。人を訪ねても出されるし、1日に何杯も飲むと胃が荒れて気持ちが悪くなる。

そんな時、抹茶等の高級茶を嗜む余裕がないが、手っ取り早く煎茶を飲み、一服したいものだ。街には日本茶のCAFE等なかなか見当たらない。大都市には散見されるが、美しい練り切りの和菓子が煎茶等と一緒に出されることが多く、甘すぎて茶の味と香りを損なうような気がする。甘味喫茶もあるが、男一人では入りにくいし、何か落ち着かない。

自分は、15〜16歳の頃から家庭で煎茶にも親しんできた。但し、(ROYAL)MILK TEA用紅茶の代わりに煎茶を使う、いわばGREEN MILK TEAである。

当時、煙草の害が叫べれ始めた頃で、仕事をしていた母親に、煙草をやめてもらうために作ってみた。そのお陰かわからないが、ピタッとやめられ、90歳くらいまで長生きしてくれた。考案した本人も、60年以上ほとんど欠かしたことがない。近頃は、MILKの代わりに豆乳を使うこともある。最近、CHAIN店のCAFEで抹茶ラテ等があるが、別物に過ぎない。

熱いMILKに煎茶を入れさっと煮立たせ、茶葉を取り出すので、適度な苦みと香りが残り、こくと旨味がまさり、それだけで完結する飲み物になる。CAFFEINE効果もあり、サーやるぞの気にさせてくれる。

珈琲は嗜好飲料として完全に日本に受け入れられ、今では日常茶飯欠かせない。何故定着したか?

一世を風靡した「違いがわかる人」に著名人、俳優等をCMに起用したネスカフェ等の戦略効果もあったと思うが、欧米文化の流入と相まって、煙草と珈琲はカッコいい嗜好品として好まれた。しかも味と香りが濃厚で、それだけで完結する。

人にもよるが、他の物(ケーキ等)を必要としない。その点、古来親しまれてきた煎茶等が置いてきぼりにされた気がする。独立した飲み物として評価を高められなかったし、食事の後先の定番に甘んじてきた。

最近のお茶BOOMも分からなくはないが、何か物足りない。お茶は、ほのかな味と香りを楽しむものだが、ASSISTがないと完結しない。やはり仄かな味で質、量を吟味したお茶請けにより、その魅力は倍加すると思う。

お茶屋さんは、言う。「私は、数多くの煎茶の深い味わいと香りの違いが、わかる。」しかし一般人は、そこまでなかなか踏み込んでくれないし、業界人が知らしめる努力を怠ったのではないだろうか。STRAIGHT珈琲を嗜む人がいっぱいいるのにである。

健康志向もあり、日本茶関係者に「完結する」煎茶等で勝負し、お茶CAFEを普及させて、お茶CAFE文化を広めてほしいと願うのだが。

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