新蕎麦礼讃❣️

12月20日頃、新そばを食した。言わずと知れた福島県会津美里町の「梅庵」に 久しぶりに行ったが、LUCKYであった。何十年も通っているが、新そばに変わりましたと言われたのも、初めてだった。思えば、10年以上前、至るそば街道?でSPEED 違反をきっかけに、免停・講習会・認知症TEST等で多大な時間を費やさざるを得なかったが、12月で決別。違反点数が全部消えて、持ち点数が満点になったはずである。いい歳をして、若者と一緒に教習等を受講する屈辱を味わいたくない。こころ新たに新年を迎えたいものだ。

新そばを何度か食べる機会に恵まれたが、違いがわからず、こんなもんだ程度の認識でしかなかった。むしろ、そば屋さん側のCAMPAIGNで、日頃、特定の人しか来ず、MAJOR でない業界?に関心を持ってもらうには、もってこいの話題である。そば祭りにも、足繁く通った時期があった。しかし、ご馳走がなければ、物足りないことが多く、いつのまにかソバは脇役になっている。どこどこのそば屋が美味しいと言うので、聞いてみると、天婦羅がおいしいなど、結局、肝心のそばについては語られず仕舞い。そば栽培に適した環境、質、自然乾燥、実の保存方法、水の良し悪し、挽き方、打ち方、茹で具合等、拘りのある店主やそば打ちに一家言ある人達の講釈も数々聞いてきたが、信州を含め、他のそば処、有名なそば屋さんでも、三回以上行った所は、ほとんどない。自分は、そば打ちは、しないし、薀蓄も語れない。結局、旨いか、普通、不味いしかない。好き好きで絶対的なものなどないのも承知。世間には、味オンチの人や食に関心がない人が結構多い。しかし、何十年も関心を持ってきたので、幸いなことに、食感が素早く即応してくれるので、仕分けも簡単。そんな訳で、新そばや、他のそば情報にも心騒がず、梅庵の蕎麦を満喫してきた。

「梅庵」で、初めて手打ちそばを食べた時、今までのそばと何かが違うとおもい、病みつきになった。先代の店主は、一刻者で、ある時、意見のくい違いで、激論になり、気まずくなったので、以後時間の許す限り、黙ってご意見拝聴となった。後に二代目になった息子の鈴木さんに「あんな話を長々と聞いてる伊藤さんにあきれたし、気の毒に思っていた」と聞かされた。誰よりも、話を聞いたはずだし、あの頃の先代は舌好調であり、自信に溢れ、堂々たる人生を謳歌していた。後に、認知機能が衰え、二代目と私の話に加われず、寂しそうにしていたのが、思い出される。肝心の新蕎麦の出来栄えについてだが、やはり、驚きの食感であり、10日あまりの間に、最初は、自分一人、2〜3度目は、お客様と一緒に行った。誰かに、確かに、この衝撃の味を経験して貰いたかった。蕎麦の鮮度、質等、すべてが、相まって絶妙なHARMONY を奏でていた。硬からず、柔らかすぎず、適度なコシと返し、麺の太さも程よく、味も雑味がなく、匂い立つ瑞々しさが際立っていた。うまくいけば、この状態で、3月頃まで味わえると言う。また、新たな伝説を伝えたい!至福の時を過ごせたことに感謝!店主の鈴木さんとは、歳が30くらい離れているが、勝手に友達くらいに思っているので、お客のいない時は、世間話、ラーメン、魚釣り、キノコ狩りの話などして、休ませてもらっている。今年は充実した一年で、いつもより長く感じた。来年は仕事以外で、もっと何かができるよう心がけ、一年を更に長く過ごせたらと思っている。

この記事を書いた人
伊藤武

斎藤清の出生地、会津で斎藤清版画ギャラリー「イトー美術」を運営している、いとたけ こと伊藤武です。
http://itobi.sakura.ne.jp/

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