年相応に、丁寧かつ、慈しみながら過ごす

未だ、体が本調子ではないが、快復の兆しが見えてきた。若い、謙虚な医師に相談して、今必要かつ最小限の薬を処方して貰った。漢方系の、喉を潤し、咳き込みを和らげる薬を食前に三回、尿を出して血圧を下げ、むくみを取る薬を食後に二回飲んでいる。以前も同様の薬を飲んでいたが、諸々の薬を二十錠も飲まされていたので、薬効と薬害がプラスマイナスゼロみたいなことになり、持病等の根本的な治癒に至らなかったのかもしれない。検査をしながら、徐々に薬効を勘案しながら、薬の増減を測っていただけそうな、医師にお逢い出来たことを感謝している。但し、コロナ騒ぎで、更なる診察、検査等が思い通りにいかず、困惑しているが、一歩前進できるよう、自分でも、意識改革、行動パターン(pattern)を変える等、心掛けていきたい。

これ迄、人より奥手を自認していたし、失われた10年を二度も繰り返し、高齢にもなり、焦りもあった。多少なりともアンティエイジングも意識しながら行動していた。お客様にも私の運転走行距離が地球45周を超え、限りなく50周に向けて更新中である旨もお話ししていた。過酷なスケジュールや行動も理解され、元気な老人として称賛されることもあり、モチベーションをあげることにもなっていた。自分でも、親しくお話しした方には、年齢を隠すことなく話し、接点をを探りながら、楽しく過ごしていた。しかし、この度、安閑としていられた日常が暗転し、全てに虚しさを覚えた。通常の体力の衰えに加え、朝昼晩、深夜早朝に至るまで四六時中、息苦しくて、呼吸を整えなければならず、疲労の極みでも眠ることが、ほとんど出来なかった。食事もやっと半分ほど食べられるようになったが、体力がつかずえ、やる気が出てこない。仮に気力、体力が以前の様に戻ってきても、もう我武者羅に事を為すことが出来ないし、お気楽に、快活に振る舞えない様な気もする。働き盛りでもないのに無理することもないだろう。

そんな中でも、得たものや、気づきもあった。呼吸を整える際、深呼吸や腹式呼吸らしきものが、極めて有効であったり、左右に寝返りを打ったり、仰向けに寝るよりか、正しい姿勢で腰掛けている方が、呼吸が自然で、楽に出来るということを認識させられた。又、肥満気味の体で、呼吸が乱れ、規則的な散歩等出来なかったが、極端な体調不良により、二十日程ほとんど食事が出来なかった。絶不調であったが、点滴をせずに、自己回復力に委ねたが、年齢からして、本来、危険なことだったかもしれない。従来は、食欲に呼応して、食べていたが、年齢と相まって、エネルギーをそんなに必要としなくなり、各臓器も衰えて、代謝も出来ずに、余分なものが、体内に蓄積されてきた。その弊害は、わかっていたが、早食い等の食習慣も以前は変えられなかった。現在、通常時の50%ほどの食事量であるが、70%まで持っていき、維持できればと思っている。他に、整腸、殺菌、血圧を下げる為、梅肉エキス、黒酢等を飲んでいる。順次、自分の体に合うものを吟味しながら少しずつ取り入れていくと同時に、回復状況に応じて、無理のないエネルギーの消費も促したいと思っている。

大半の人が、命の灯が消えそうになる時、最大の危機、挫折に遭遇した時など、これまでの人生や運命を残念がったり、悔やんだり、恨んだりすることが多いと思う。思い残すことなく、人生の整合性が取れ、全う出来たと満足する人も少ないのだと思う。本来、仕事を含んだ人間の営みも、命が断たれない限り、これで終わりということはない。自分が、小康状態を保ちながらも、このまま多少、永らえても、大したことができないかもしれないが、非日常と言わず、日常を取り戻したら、これまでの反省の上、一日をもっと丁寧に過ごし、慈しみながら生きることは出来る。

この記事を書いた人
伊藤武

斎藤清の出生地、会津で斎藤清版画ギャラリー「イトー美術」を運営している、いとたけ こと伊藤武です。
http://itobi.sakura.ne.jp/

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