ARTIST と言うと、ある年配以上の人達は、芸術家と解してきた。広義な芸術の範疇である、文学、音楽、書道・茶道・華道家、画家及び 造形作家、職人、芸能従事者等で、先達を凌駕したり、新たな道を極めたりし、世間から認められた人が芸術家と言う尊称に相応しいと思っていた。ところが、最近、何を忖度しているのかわからないが、それ程、実績のないMUSICIANに対して、ARTIST (さん)と呼んでいる。MUSICIANではいけないのだろうか。それとも意図する、別のNUANCEがあるのだろうか?
ATHLETEの使い方も理解出来ない。SPORTSを多少極めている人を、やたらに安っぽくATHLETE呼ばわりするのである。又、CREATORと言わなければ、先方が、納得しないのだろうか。確かに三つとも便利で耳障りの良い、相手をRESPECT するに適したNAMINGだと思う。かねてから、日本の美徳の一つで?、呼称により、相手を持ち上げ、人間関係をSMOOTH にするのだが、安易に使いすぎると思う。何か本質を間違えているような気がするし、そろそろ相手におもねて、そんな呼び方をするのを改めるべきではないだろうか。厳しい試練と努力の結果、ある領域に達した時、それらの名前を冠されてもいいと思う。特に、ARTIST ・芸術家は尊敬と羨望の眼差しで、呼ばれるべきで、軽々しく口にする言葉ではないと思う。
元々、日本では、その人を説明する、都合のいい、レッテルを貼るのが好きだ。SALARY MANと言う呼称は、個性的である勤め人の方を一括りにして、個性のない集団に貶めている。欧米では、SALARY MANと言う職業はない。多様性の時代を生きる我々が、それぞれの個性を尊重しなくてはいけないのに、便利だからと名前をつけて、一定の囲いの中に入れてしまう。日本語は、VOCABULARYが豊富で、困る事が少ない。仕事をしてない人・勤め人・会社経営者・個人事業主・職人・ものづくりや何かを創造する人、プロ、アマを問わず、SPORTS選手に至るまで、その人間の素性を表現するのにピッタリのNAMINGがあるはずだ。何れにしても、固有名詞以外の別称で、人のことを語ったり説明する時は、吟味して表現すべきだと思う。
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