付加価値がないと物が売れない時代?

先頃、鮮度のいい魚が食べられる回転寿司に行った時のこと。食べ終わるや、「珈琲をどうぞ 、A店より美味しいですよ!」と声をかけられた。かなり有名なFRANCHISE店の名前である。仰天した。確かに美味しかった。一概に言えないが、普通、SERVICE珈琲が、おいしいなんてあり得ないと思っていたし、そこまでやるかの感。更に厳しい時代の到来を思ふ。

本業で、まともな 品物を扱っていても、競合が激しく、かっての BRANDが通用しなくなったり、差別化、囲い込みもできず、悪戦苦闘しているのが現状である。実際、商品の販売に於いて、何をもって、信用するのか?初めての者には、皆目見当もつかない。商品に自信があるのかないのか解らないが、関連商品なりSERVICE を付加価値にして、販促に使っているところが多々ある。又格安としなければ売れないのか、自店の価格を下げても格安と言えないし、単なる値下げでしかない。一般的に、他店の同じ商品より安い場合、格安なのではないだろうか。CMだけでは、判断も出来かねる。最大手の会社も参入して、安いSUPPLEMENTの販売競争をしている。しかも、初回限定で何個もつけて。今や何でもありの様相を呈してきた。一方、以前、中国地方の地方都市に合併した町の ANTIQUEなCAFEにお客様と行き、違和感を持った。黒で統一された板塀の外観で、10席程の座席とCOUNTER があり、TABLE や飾りものもSIMPLE であり、きりっとした男女二人で営業していた。それだけで、美味しい珈琲が飲める かな?と期待する。ところが入るや否や‼️ 前払いなのだ。最近よくある、FRANCHISE ・ CHAIN 店もしくは混雑店ならいざ知らず、多くて十人足らずのお客さんである。日本は、従来SERBICEが過剰過ぎると言われ、欧米に習い、BUSINESS-LIKE にし、余計なSERVICEを割愛する店も出来てきた。しかし、特定の店を除き、前払いSYSTEMに客としてついていけないのは自分だけであろうか。勿体ない!気になって、味など分からなかった。小売業、特に飲食業は、時間、空間、飲食の満足感をもって、余韻に浸りながら勘定を支払うのがBEST だと思う。そんな想いがREPEATERに繋がるのではないだろうか。

かく言う自分も付加価値的なものを否定するわけではない。作品と価格は、見合っていると思うし、自分なりに矜持をもって営業している。しかし、遠来の方、何度も来られている方、心を運んでくださる方、必要以上に感謝してくださる方達に応えるには、どうしても言葉だけでは足りない場合がある。そんな時、伝わるかどうかわからないが、物を介して感謝の気持ちを発する事にしている、一人善がりかもしれないが、自分なりに、満足している。

この記事を書いた人
伊藤武

斎藤清の出生地、会津で斎藤清版画ギャラリー「イトー美術」を運営している、いとたけ こと伊藤武です。
http://itobi.sakura.ne.jp/

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