今日この頃

趣味の品を販売する店にありがちな事だが、お客様にその商品を見せて、更に、値踏をしているのを垣間見ることがある。商売は、綺麗事で済ませられないのはわかってはいるが、人間の心の卑しさの一端を覗いたようで憂鬱になる。自分が画廊を始めてから、自転車操業であり、余裕もなかったが、少なくても人気商品の入手で、人の心をもて遊んだり、出来るだけ高く売ったり、将来の値上がりを見越して、忖度するようなことはなかった。それも商売の内と言ってしまえば、何をか言わんやである。売る気がないのに、観測気球を上げて、駆け引きを見せられるのは、溜まったものでは無いし、精神衛生上宜しくない。なるべく近づかない様にしたいものだ。

現在の状況から、妥当な販売上限価格を決め、仕入れ上限価格が決まる。人気作品の価格が高いのを、仕入れや委託金額のせいにすることがある。確かに一理あるかもしれないが、それをコントロールして、安定価格を提示するのが、経営者の矜持だと思う。儲けだけに着目して、販売した方が、楽であり、上手く行くかもしれない。しかし、それでは、投資家の資質が混在して、お客様も困惑することだろう。

これからも、変わることなく、 流れに竿を差しながらも、適正な運営、経営を心掛けていく積もり。計画性はないが、出来るだけ頑張ります。

この記事を書いた人
伊藤武

斎藤清の出生地、会津で斎藤清版画ギャラリー「イトー美術」を運営している、いとたけ こと伊藤武です。
http://itobi.sakura.ne.jp/

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