NHKは何処にいくのだろう?

安倍政権に続き、当時官房長官であった菅義偉さんが、‘20、9月に政権を率い、4ヶ月が経過した。前政権同様、適切なコロナ対策を打てず、後手、後手になったり、ボタンの掛け違いで苦慮している。そんな中でも、デジタル、キャッシュレス社会を早期に実現したり、縦割り行政を打破する、判子処理を見直す、携帯料金を安くする等国民受けする課題のアドバルーンを上げ、支持率を保ってきたが、ここの所、下がり気味である。

片や、NHKの動きが気になるのは、私だけであろうか。独自の骨太の番組もあるが、ここ1〜2年、なりふり構わず、民放その他で注目された知名人等を大挙出演させており、人気番組などのパクリも多い様に思う。民放の番組かと見間違うほどである。堅苦しく、面白くないイメージを払拭し、身近で、役に立ち、面白いNHKをことさら、演出しようとしているとしか思えない。何故、性急に事を運んでいるのだろうか。多分、民放各局と肩を並べ、視聴率を上げる必要があるのだろう。想像の域を超えないが、政権側は、国民受けする「NHK の受信料を無料」にするのではないか。そんな方向性をそれとなくNHK幹部等に漏らしているのではないだろうか。何分、N国党(NHKから国民を守る党)が、かって、それだけの公約?で国会議員を誕生させたことがあった。国の税収が減るわけでないし、老いも若きも大歓迎することは必至。現に料金を下げると発表された。内部留保を活用するらしい。危機感をもったNHKが、追い込まれ、自主性を失ったり、民放と競合させられるなど、何処に行ってしまうかが気になる。その反面、規定路線の増税を断行し易くなる。その一部の資金をNHK始め、民放各局に補助金として出し、電波法による免許権をたてに忖度させることにならないのだろうか。2〜3ヶ月前に、政府がテレビ局等に出演しているMCやコメンテーターに対し、考え方や発言内容を調査しているとの週刊誌?報道があったと記憶している。この後政府が、都合の悪い意見に圧力をかけたり封殺する為に法律を作ったり、決められる政府のために、様々な規制をかけてくる事に留意しなければならない。

国民に生存権が付与されているとしたら、やっと獲得した民主主義に於ける言論の自由も保証されなければならないはずである。地位、権力、財力等によらず、誰でも差別を受けない社会が望ましい。従来の縦社会で、発言権のある者だけでなく、普通人でも発言できるネット社会の到来は歓迎すべきである。現に、規制があり、発言しにくいテレビ業界と決別し、ユーチューバーになり、自分の思いの丈を喋り、人気を博している人もいるようだ。アメリカでは、俳優、知識人等が政治的発言をしても、社会的制裁を受けることが少ないと聞く。しかし、せっかく得られた権利を行使していく為には、個人個人が、多様な意見にも耳を傾け、唯我独尊に陥ったり、ひんしゅくを買ったり、アジテーターになったり、炎上せぬ様、戒め、自己コントロールが必要だ。個人、メディア等が良識に基づいて発信し、国も国会外での多様な意見を掬い上げ、それこそ国民多数の願いを斟酌してほしいと思う。それぞれが、大人の対応をして、諸懸案についての議論を深めれば、日本社会がより良い方向に推移して行き、自分が懸念していたことが、杞憂に終わればそれに越したことはないと思う。

この記事を書いた人
伊藤武

斎藤清の出生地、会津で斎藤清版画ギャラリー「イトー美術」を運営している、いとたけ こと伊藤武です。
http://itobi.sakura.ne.jp/

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