販売側の不勉強と不親切が消費者を疑心暗鬼にする

物を売り買いする場合、一般的には、製造元から販売元、小売店に渡り、最終的に消費者に流通する。なかには、各流通段階を省略して、産直、直販などもある。種々の販売形態があっても一向に構わないが、要は、消費者が納得し、信頼できる商品を適正な価格で提供してもらえればよい。自分が吟味した、いいものを見つけると、人に勧めたり贈答用に用いたりする。しかし、その商品を扱う人との齟齬があると、商品価値が損なわれるような気がし、残念でならない。

今年、同じ黒酢の商品を製造元と販売店の両方で五本ずつ求めたが、販売店からの入手に時間がかかりすぎ、価格も、一本二千円のものが千円ほど高かった。その販売店を利用していたので、どうせ購入するなら知っている所からと思ったのが、間違いだったのかもしれない。以前、甘酒の良い商品が見つかり、製造元に問い合わせたら、販売店を三社、紹介してくれた。受注生産とのこと。これはこれで結構。また、最近、ある道の駅で、棒たらの佃煮を見つけ、販売元に問い合わせしたが、PACK商品を、ただ売るだけで、贈答用の箱も用意してないし、自分でやってくださいとの事。やむなく、製造元に連絡したら、化粧箱もあり、贈答の発送も可との事。安堵し、数種類の佃煮を取り寄せた。

我々消費者は、自分が探し出したこれぞという商品を、継続して欲しいから、最低限の商品知識・在庫、供給状況等を知りたいと思うのが当然である。然るに、販売者が適切な商品情報も持たず、速やかに注文に応じなかったり、ぽろっと商品だけ売り、価格差まであったら、「何をか言わんや」である。MANSION 販売では、建設業者、発注元、販売代理がいて、全ては、販売先が責任を持ち、そこで解決するのが通常である。元々他で製造した商品を販売する者は「人の〜で相撲をとっている」ように思われがちなので、仕事に対する矜持と商品への理解と知識を持ち、消費者の期待に応えなければならない。最もデパート、SUPER、道の駅等大型小売店が個々の商品について、全て把握するのは無理難題である。しかし、広報も兼ね、販売を統括する販売元が出張って仕切らないとそれぞれの責任が果たせない。発展段階として、製造元もしくは生産者・卸・販売元・消費者のROUTE が確立していったかに見えたが、不況も続き、販売者等が消費者の負託に応えていないので産直、直販・通販等が流行ってきたような気もする。生鮮食料品以外の食品にはLABEL 等がついているものが多く、製造元、販売元が記入されている。当分、両者を視点に置かなければならないのは、面倒くさいが、致し方ないのかもしれない。

この記事を書いた人
伊藤武

斎藤清の出生地、会津で斎藤清版画ギャラリー「イトー美術」を運営している、いとたけ こと伊藤武です。
http://itobi.sakura.ne.jp/

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